クリスマスローズという花、耳にしたことがある人は多いはず。名前の響きがなんだかとってもいいです。
私も初めて聞いたときは中学生くらいだった気がしますが、「クリスマス」と「ローズ」というとなんかロマンチックな印象がありました。
しかし、ローズといえどもローズではありません。クリスマスローズを名前から先に聞き、次に目で見た人は「??」という気持ちがあるのではないでしょうか。
バラじゃないやん。。。
はい、クリスマスローズはバラではありません。あの高級そうなバラをイメージした方はとっても期待外れだったかもしれません。
しかし、クリスマスローズは花好きにとってベストテンに入る花です。
今回はあくまで切り花としてお花屋さんに売っているものの魅力を伝えていきます。
クリスマスローズはどんな花?
クリスマスローズを検索すると、思っていたものより地味な花の画像が出てくるかと思います。
それこそが、クリスマスローズの魅力だと私は考えます。
ど派手なバラとは違い、草花的な感じがします。
クリスマスローズ名前の由来は
クリスマスローズはバラの仲間でも親戚でもありません。では何故「ローズ」とついたのかというと、ヨーロッパでクリスマスの時期に咲くバラのような花だからということです。
バラに似ていますか?とおもわれるでしょう。 私も「バラ」?と最初は思いましたが、あの花弁が幾重にも巻いたバラではないようです。
バラでも、一重咲きもありますし、八重でも花弁が数枚しか重なっていないものもたくさんあり、それは原種に近ければ近いほど多いです。
昔はその原種に近い花弁の重なりの少ないものと「クリスマスローズ」が似ていたのですね。
日本では春先に咲くクリスマスローズですから、尚更、「クリスマス」でも「ローズ」でもないという印象があるのかもしれません。
確かに私が過去に一度だけ行った海外旅行(社員旅行パリ一週間の旅)でみたパリの路地の中庭にも咲いていました。お正月に行った旅行だったので時期はクリスマス。
当時はまだクリスマスローズの知名度は日本で低く、生産者も非常に少なかったのです。
ですから、パリの中庭で自然に咲いているクリスマスローズは私にとってとても印象的でした。
そうそう、日本ではバブル期頃からクリスマスに赤いバラをプレゼントする方が多いのでバラは年中咲いているものと思われがちかもしれませんが、本来バラの開花時期は夏です。日本では初夏と秋。
今の技術の進歩で年中バラの出荷が行えるようになりましたが、昔のヨーロッパの人は冬に(クリスマス時期)にバラが咲いているのはとても不思議なことです。
ですから、夏に咲くはずのバラが冬に咲いていると思い、「クリスマスローズ」と名前がついたのです。
もともとはヘレボルス・ニゲルという名前
クリスマスローズはヘレボルス・ニゲルという名前です。
ヘレボルスはキンポウゲ科でこのサイトでもご紹介しているアネモネやラナンキュラスも同じ仲間です。
バラは「木」から「枝」が伸び茎がでて花が付きますが、クリスマスローズは地面から茎が生え花がつく草花です。
花弁は一重のものが多いですが、最近は人気が高まり、品種改良もたくさんされ、八重咲なものや、フェチダスといってベル型の小さな花を鈴なりに咲かせるものもあります。
色はグリーンや赤、黒、白と様々ですが、赤といっても鮮やかなものではなく、全体的にくすんだ色合いのものが多いです。
地味な色が多いですが、花好きにはたまらない色合いが多いです。
クリスマスローズどうやって飾るときれい?
クリスマスローズは華やかさが物足りないと思われる方も多いですが、ナチュラルやアンティークな雰囲気を出したいときに重宝します。
主張しすぎない花なので、他の花の添えとして活けたり、メインに飾っている商品や、おうちのディスプレイの邪魔にもなりません。
また、クリスマスローズだけで活けてもシンプルで素敵です。
アレンジメントより花瓶活けで
クリスマスローズは水揚げの難しい花というイメージが私にはあります。
いまでこそ、出荷数が増え、品種改良で水上がりの良い丈夫な切り花のクリスマスローズを見かけるようになりましたが、一昔前は生産者さんが少ないかったせいか、入荷してもなかなかお水が上がらず、すぐにクタっとなる花という印象でした。
そして、かわいいのですが、スポンジに挿すアレンジメントフラワーでは水を吸い上げることが難しいように思えます。
本当にしっかりと水揚げがされていて丈夫な品種であれば萎れることは少ないですが、そうでなければスポンジに挿さないほうがよいでしょう。
ご自分で活ける場合は花瓶がよいです。
お花屋さんでクリスマスローズを購入されるときは鮮度をしっかり見極めることが大切です。
葉やガク、茎の水上がりもしっかりチェックしてください。
そして購入し、すぐにお水が下がって萎れてきたら短く切って花首だけにし、お水に浮かべて飾りましょう。そうすると、花弁の裏からもお水を少し吸い込みシャキンとしますよ。
そこにいるだけで安心するクリスマスローズ
地味な花のクリスマスローズですが、花はすべてが派手ではありません。地味なものもあり、そして派手なものをより引き立てます。
私はグリーンのクリスマスローズが大好きです。本当に地味ですが、見ているだけで、そこにいてくれるだけでなんだか安心するのです。
あなたもそのような花を見つけてみてください。
コメント